自己破産のメリットは以下のとおりです。

■同時廃止事件場合
弁護士が受任してから破産申立までに通常は3か月から6か月程度はかかりますので、弁護士受任後は債権者への返済をする必要がなくなり、借金返済に追われていた生活が一気に楽になります。
破産者は、支払不能で資産もありませんので、大阪地裁の場合は時価で20万円以下の財産(財産の種類は限定されています)は、そのまま保持できますし、50万円までの現預金と破産手続開始決定以後に自らが得た給料等の財産は、債権者に配当することなく持っておくことができます。このように破産をしたからと言ってすべての財産を吐き出さないといけないわけではなく、これらの財産で生活の再建を速やかに図ることができます。

■管財事件の場合
破産管財人が就任する管財事件では、99万円までの現預金を自由財産として破産者の手元に残すことができます。現預金以外の財産については、自由財産の拡張の手続があります。これらの財産で生活の再建を図っていくことになります。破産開始決定後の新得財産が手元に置いておけるのは同時廃止事件と同じです。